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事業活動 ‐ case1解決バンク

ビジネス情報誌に会社の社内事情を掲載されたら?

 

先日、あるビジネス情報誌が当社の社内事情(経営体質や財務内容)について悪辣とも思える批評記事を掲載しました。当社は名誉回復を図るため、この出版社に謝罪文の新開への掲載と、不法行為に基づく損害賠償請求をしようと考えておりますが、それは可能でしょうか?

 

【名誉棄損】

名誉とは、一般に人がその品性、徳行、名声、信用等の人格的価値ついて社会から受ける客観的評価を指します。このような名誉は、自然人のみならず、法人にも存在します。そして、名誉棄損とは、他人のこのような社会的評価を低下させるに足りる具体的事実を指摘し、その指摘を不特定または多数の者が知りうる状態にすることをいいます。名誉を棄損された場合は、損害賠償の請求などを求めることができますが、名誉棄損に該当する行為が、

  • 公共の利害に関する事実にかかり、かつ
  • その目的が専ら公益を図ることにあったと認められ、
  • 事実が真実であることの証明ないし真実と信じるについて相当な理由があった場合には、行為に違法性がないとされ、このような請求は認められません。

【損害賠償】

名誉棄損により精神的苦痛をこうむった場合には、損害賠償(慰謝料)の請求が認められます。

 

【名誉回復のための適当な処分】

名誉棄損に対する救済方法として、損害賠償の請求とは別に、名誉回復のための適当な処分を求めることができます。具体的には、謝罪広告、取消広告、関係者への陳謝文の送付などがあります。謝罪広告について言えば、被害者は、その要求する文面を、被害者の指定する新聞等の指定の場所に掲載させ、加害者にその費用を負担させることができます。

 

【名誉毀損にあたるか】

まず、貴社の経営体質や財務内容について悪辣とも言える批評記事をビジネス情報誌に掲載する行為が名誉毀損行為に該当するかどうか問題となります。この点こうした事実が摘示されることにより、貴社の社会的評価が広く低下したものと考えるのが通常と思われますので、出版社がかかる記事を雑誌に掲載する行為は、原則として名誉毀損行為にあたると考えられます。

 

【違法性の有無】

しかし、前述のように、名誉棄損に該当する行為が、A.公共の利害に関する事実にかかり、かつ B.その目的が専ら公益を図ることにあったと認められ、C.事実が真実であることの証明ないし真実と信じるについて相当の理由があった場合には、行為に違法性がないとされ、損害賠償などの請求は認められません。
そこで、まず、記事が公共の利害に関するかどうかが問題となります。この点については、貴社の規模(資本金・従業員数・支店や営業所の数・取引先の多様性など)や社会的認知度、貴社の経営状態が社会・経済的に与える影響などを検討することとなります。貴社が全国的規模をもつ企業であったり、社全的認知度が高かったり、また貴社の財務内容等が取引先や消費者・投資家等忙与える影響が大きい場合などには、記事は公共の利害に関するものと言えるでしょう。
次に、掲載の目的が専ら公益を図ることにあるかどうかですが、事実が公共の利害に関するものであれば、かかる事実の掲載の目的も公益を図ることにあると認定される傾向にあります。
最後に、真実性の有無ですが、この点が最も問題となります。記事が真実に基づくものでないとしても、取材の対象・方法・内容、さらには取材した事実を裏付けるための取材の有無といった記者・出版社の取材活動や、それに基づいた社内での検討方法なを総合考慮して、出版社側に真実であると信じるについて相当な理由があれば、行為に違法性はないことになります。

 

【損害賠償・謝罪広告掲載の請求】

出版社の記事掲載が上記ABCの何れか一つにでもに当てはまらない場合には、貴社は出版社に対して損害賠償(慰謝料)を請求することができます。また、名誉を回復するに適当な処分として、謝罪文の新聞への掲載を請求することもできます。

 

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